なんのために働いているのか分からなくなったとき。 仕事がきつくて嫌になったとき。 やる気がなくなったとき。 この物語を読んでみてください。 そして、あなたの人生の目的を もう一度じっくり考えてみてください。 あなたは、 物語の青年が語っているような人生を送りたいですか? それとも、漁師のような人生を送りたいですか? 休暇中の青年が、 昼食はどうしようかと考えながら、 穏やかな青い海を眺めていた。 沖縄の美しい村にほど近い港に、 大きなマグロを積んだ小型船が入ってきた。 ひとりの漁師が岸に上がった。 「大物だね。釣るのにどれくらい時間がかかったんだい」 と青年が尋ねた。 「大してかからなかったさ」 「じゃあ、もっと釣ればよかったのに」と言う青年に、 「家族が食うには、これで十分さ」と漁師は答えた。 「ほかの時間は何をしてるんだい」 「朝はゆっくり起きて、少しばかり釣りをして、 子どもと遊び、昼食をとる。その後は妻と昼寝。 夕方には村にでかけ、ワインをひっかける。 友だちと一緒にギターを弾き、カードで遊ぶ。 このうえなく充実した人生ですよ。旦那」 これを聞いた青年は、 鼻をなでながらこう言った。 「君に役に立てそうだな。 僕は留学してMBAを取った。 ビジネス・スクールのアドバイスを教えてあげよう。 釣りの時間は増やした方がいい。 大きな船を買って、もっと稼ぐんだ。 船の数を増やして、最後は大型船に買い換える。 捕った魚は卸売業者に売ってはいけない。 直接、加工業者に売るんだ。 最終的には自分で缶詰工場をつくる。 原料も加工も流通も、全部、自分でやるんだ。 会社が大きくなれば、こんな小さな村は出て、 福岡か大阪に移ればいい。 東京だっていい」 「でも旦那、どれだけ時間がかかるんですか」 「15年か20年くらいだろう」 「で、その後はどうなるんですか」 「そこが肝心だ。 時期を見計らって株式市場に上場すれば、 数億円手に入るだろう」 青年は笑って答えた。 「なるほど、数億円ですか。で、その後は」 「そしたら引退して、故郷に戻ってくればいい。 海のそばの美しい村で、朝はゆっくり起きて、 少しばかり釣りをして、子どもと遊び、 妻と昼寝をする。 夕方には村に繰り出し、ワインをひっかけ、 友だちとギターを弾き、カードで遊べばいい」
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