Liberal Arts {Article551}

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超訳 ブッダの言葉 【小池 龍之介】



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◆まとめ

人生で持っていけるのは、財産や人ではなく、
自らの行動・言葉・思考の業(カルマ)のみ。

すべては無常であり、
執着せず「今、この瞬間」に
心を専念させることが大切。

原因と結果の法則を意識し、
善行を積むことで幸福を得られ、
自分の心を浄化するのは自分自身の責任である。

◆死ぬ時に持っていける唯一のもの

食べるものもお金も貴金属も、
いかなる所有物であっても、
君が死ぬときには持っていけない。

君の召使いも、従業員も、
君のとりまきで君の影響下にある人々も、
君が死ぬときは、
誰ひとり連れていけない。

死ぬ時はすべてを失う。

死ぬ時に唯一この手に残るのは、
君がこの人生で行動してきた体の業(カルマ)と
話してきた言葉の業と
心の中で考えてきた思考の業、
たったそれだけ。

君はその報いだけを受け取り、
旅立ってゆく。

あたかも影が人につきまとうがごとく、
業は君を追いかけてゆく。

ゆえに、思考・言葉・身体を整えて、
未来に備えて善行を積むように。

善行は、未来の君にとっての、
ただ一つの財産となる。

◆諸行無常

諸行無常、すなわち世の全てはすぐに移ろいでゆく。

これも過ぎ去る、
あれもまた過ぎ去る、
それもまた過ぎ去る。

物質と心を司るすべてのエネルギーは、
微細なレベルで観察するなら、
一瞬たりとも安定することなく、
崩壊しては新しく生成する。

これを猛烈なスピードで繰り返し、ぐらついている。

どこにもしがみつくことなどできはしない。

これを座禅瞑想により、
腹の底から衝撃とともに体験するなら、
君は苦しみから離れ、
君の心は清まり安らぐだろう。

◆「今、この瞬間」に心を専念させる

過去を思い出して悲しむことなく、
未来を空想してぼんやりもせず、
ただ、「この瞬間」へと心が専念していれば、
君の顔色は活き活きとして、
ぱっと晴れやかになる。

もしも君が心をうっかりさせて、
「去年の夏は楽しかったのになあ」とか、
「来週はあの人に会えるかな」とか、
過去や未来という非現実に心を溺れさせるなら、
やがて心も体もグッタリしてくる。

まるで刈り取られたあとにしなび始める草みたいに。

◆原因と結果の法則を意識する

心も原因と結果の法則性を意識し、
苦しい結果をもたらす原因となるネガティブな
思考から離れて行動する。

そうして、
心地よい結果を受け取ること。

これが最高の幸福。

自分の言っていることは誰からも
非難される筋合いはないと胸を張って言えるほどに、
何もごまかさずに行動できていること。

これが最高の幸福。

◆自業自得

自分というバケモノは、
自分自身が心の中で思い描いた欲望・怒り・迷いの
思考によって、
少しずつけがされていく。

「自分」というバケモノは、
心の中で欲望・怒り・迷いの思考を
思い描かないことによって、
少しずつきれいになってゆく。

こうやってけがれるものもきれいになるのも、
すべては各自、一人ひとりの自業自得。

他人が他人の心をきれいにすることなど
できやしないのだから、
余計な口出しはしないこと。