若年層に限れば約9割がインターネットを利用している。 こうした情報技術の発達とともに 人間関係も大きく変わろうとしている。 ネット社会には、 相手と顔をあわせることなく匿名で情報交換ができ、 自分がいる場所が特定されにくいといった特徴がある。 そのため、今まで社会を覆ってきた制約が弱められ、 個人の欲望がむき出しになってしまう。 心理学者ミルグラムは、 現代人の特徴として 「情報を短時間で処理しようとする」 「重要ではない情報は無視する」 「責任は転嫁する」 「他人と接触を避ける」 という4つを挙げている。 これはネット社会に生きる人間の特徴である。 また、インターネットを 四六時中していないと気がすまない インターネット依存症、スマホの着信履歴を いつもチェックしないと 安心できない着信履歴恐怖症など、 特有の心理症状も生まれている。 心理学はこうした問題を踏まえ、 人はインターネット社会とどのように つき合っていくべきかを探求している。