およそ、 人にしての完全領域に 到達せんには、 まずその官能を常に 営々として啓発して、 これを無欠完全に つくりあげることが、 これその第一歩なり。 まことや、 官能にして無欠完全たらんや、 やがて自由にそして正確に 自己を統御しうる、 雄大荘厳な人生の殿堂を 築きあげる崇高なる 技術者たるんことを得ん。 されば官能の啓発こそは、 珠玉を磨き光あらしむに等しく、 夢寝瞬息むびしゅんそくの間といえども、 これが万全を規成し、 怠るべくもあらず、 ただひたむきに励まんかな。