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柔軟に考えるとはどういうことか?【ドゥルーズ】


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ドゥルーズとガタリによて
 提唱されたリゾームとは、
トゥリーという概念とセットで
対比して用いられる。

トゥリーとは文字通り樹木のこと。

ただ、ここでは樹形図のような
発想を指している。

これに対してリゾームとは、
もともとは地下茎の一種である
根状茎を意味する。

こちらは中心を持たない
ネットワーク状のものを指す。

これらは人間の思考法の2つの典型。

トゥリーは、
これまでの西洋社会を
支配してきた思考法。

幹から枝が分かれていく
樹形図は思考法だともいえる。

リゾームのほうは、
中心どころか始まりも終わりもない
ネットワーク型の思考法。

特徴としては、
全体を構成する各部分の自由で
横断的な接続であって、
それによって生じる異種混交状態。

また、リゾームは
新しい部分が接続されたり
切断されたりするたびに、
性質を変える多様態でもある。

いわば接続とともに変化していく。

これは新たなものが
接続することによって、
全体の性質が変わってしまう
ことを意味する。

具体的には、
脳のシナプスやソーシャルメディアの
つながり図をイメージしてもらえばいい。

トゥリーのように
中心から派生するという発想を嫌い、
まさに現代思想の思想パターンの
特徴ということができる。

こうしたリゾーム思考こそが、
合理的思考の硬直化を打ち破って、
柔軟な思考を可能にする。

トゥリー vs リゾーム

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図1
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図2
図1がトゥリー(樹形図)。図2が リゾーム(中心を持たないネットワーク)。