「失われた30年」の理由(ワケ) 日本は、150年前の明治維新以来、 「欧米先進国に追いつけ追い越せ」とばかりに、 「後進国日本」が抱えていた課題に取り組んだ。 その結果、20世紀初頭には、 欧米列強と「肩を並べる」ところまで 近代化を進めることに「成功」した。 ところが、バブル崩壊に始まる金融危機以降、 「失われた30年」と言われる停滞にはまり込み、 それを脱却できなくなってしまった。 なぜか? それは、日本はもはや、後進国でもなく、 敗戦国でもなく、いわば「課題先進国」 となってしまったからである。 誰かが解決済みの「正解」が、 どこを探しても未だにない課題に、 向き合わざるを得なくなっているにもかかわらず、 そのような事態に有効に対処 できていないからである。