◆唯一、人生において意味のあることといえば、 啓蒙による人類全体の底上げに努力することだ。 ◆本当に難しいのは、 「何を問え」ばいいのかを見つけることだ。 問が見つかりさえすれば、 答えを出すのは比較的簡単。 そして、 質問したいことをしっかりと理解するには、 人間の意識の範囲と規模を広げることが大切だ。 ◆少年時代のマスクの性格の中でも 印象的なのが、 異常とも言える読書欲だ。 小さいころからいつも片手に本を持っていた。 1日10時間、 本にかじりついていることも 珍しくなかった。 週末は2冊を1日で読破していた。 そのうち、学校の図書館でも 近所の図書館でも読むものがなくなった。 3年生か4年生のころだ。 仕方ないのでブリタニカ百科事典を 読み始めたら、 これがおもしろかった。 いかに自分が知らないことが 多いかがわかる。 百科事典2セットを読破したおかげで、 マスクは歩く百科事典になった。 ◆マスクはクイーンズ大や ペンシルベニア大に通っていたころ、 アイデアを思い巡らせていたが、 結論はいつも同じだった。 つまり、 「インターネット」「宇宙」 「再生可能エネルギー」の3つの分野こそ、 今後、大きな変化を遂げる分野であり、 自分が影響力を発揮できる市場だと見ていた。 ◆マスク自身は、 ずいぶん以前から、 「太陽光は意味がある」 と判断している。 太陽光エネルギーが地球の表面を 1時間照らす量は、 あらゆるエネルギーの 消費量1年分に相当する。