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年寄りは本気だ【養老孟司、 池田清彦】



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◆名言3選!

・愚かな人には、ただ頭を下げよ 
・どん底まで落ちたら、掘れ
・人生は短い、働いている暇はない

◆今の中国は、
独裁政権が資本主義体制をとった
「独裁資本主義」みたいになっている。

これがいつまでもちこたえるのか。

多くの人はそんなシステムは
すぐにつぶれると思っているのに、
なかなかつぶれない。

それが昔の独裁政権と違うところである。

◆日本人は、
「マスクをすることが正義だ」となると、
全員がいっせいにつけるほど、
横並び意識が強い。

民主主義国の中でいちばん不思議な国である。

アメリカが日本を占領できたのも、
日本人がやたらと従順だったからで、
同じモデルをベトナムや中東の民主化に
応用しようとしても、
うまくいかなくて当たり前だ。

◆今は「次の4,5年で俺が儲かればいい」
みたいな発想で、
短期的にしかものが考えられなくなっている。

新型コロナが収まってもパンデミックは
また必ず起きる。

地震も噴火も原発事故もある。

そういう前提で先を見ながら政策を考えるのが
政治家の仕事だけど、
政治家ほど長期でものを考えなくなっている。

政治家にも年寄りが多いから、
結局、「この4,5年をうまくやればいい」
みたいな考えになってしまう。

◆鶏肋けいろく

鶏のあばら骨には食べるほどの肉はないが、
捨てるには惜しいところから
たいして役に立たないが、捨てるには惜しいもの。

日本人が捨てるのが下手なのは、
他人の立場や意見を忖度しすぎるせいでもある。

◆埋没コスト

埋没コストは回収できなくなった
投資コストのことで、
人にはそれを避けたいという心理が働く。

この手の心理は、
株で損する人に典型的だ。

この株は下がると思ったら、
パッと売って別の銘柄を買えばいいのに、
もったいなくて捨てられない。

それで、最後にクラッシュして初めて我に返る。

日本人は特に損切りが苦手かもしれない。

◆普通の医療は「死ぬ」方ばかりを見て、
老化そのものにはあまり焦点を
合わせてこなかった。

日本人の死因の上位を占める
がんや心臓、脳の疾患は、
加齢とともに増える「老人病」だから、
それを個別に予防したり、
治療したりするより、
老化そのものを止めてしまったほうが話が早い。