◆金儲けは最強のスキルだ 巷には「すごい仕事術」というような類の ノウハウ本があふれている。 もちろん、仕事ができることは重要である。 しかし、我々の生きる世界が資本主義社会である以上、 仕事ができる=会社の利益への貢献度という KPI(Key Performance Indicator:重要経営指標) で測るのが適切である。 要は金が稼げればいいだけなのである。 エクセルでうまく計算ができたり、 パワーポイントでキレイなプレゼン資料を作れたり、 英語ができたりする必要性は、 本質的な仕事の能力とは全く関係ないのだ。 世にあるビジネス書は「仕事術」に フォーカスされているが、 真の「仕事術」とは 「金儲け術」であるべきなのであり、 金儲けこそが最強、 最高のビジネススキルと考えられる。 経済的に自立すると、 人間は誰でも社会貢献したくなるものである。 だから、はじめから社会貢献を目標にする必要はない。 ◆自分が詳しくないビジネスはダメ まず、事業を立ち上げる際に数千万円かけて 立ち上げようとする、 というのが好手こうしゅとは言えないが、それ以上に、 「自分がそのビジネスや商品について 詳しくない領域で起業する」 というのがそもそも失敗のもとである。 何よりも「自分がよく知っていること」を ビジネスにするのが一番である。 「自分がよく知っていること」の定義は、 別に「その業界で働いていた」 ということとは限らないし、 そうでなくてもいい。 ◆「誰でも、簡単に、必ず儲かる」はあり得ない まず、ビジネスにおいて、 「誰でも、簡単に、必ず儲かる」 というのは絶対に存在しない。 というのは、儲かるビジネスというのは基本的に、 「需要に対して供給が少ない」状況が発生していて、 だからこそ超過剰利益が発生する。 しかし、「誰でも、簡単に、必ず儲かる」ことになれば、 一気に参入者が爆増してしまい、 限界利益がゼロになるまで 参入者の増加が続くはずである。 それでも、「誰でも、簡単に、必ず儲かる」 を謳うビジネスはなくならない。 なぜか? その類のビジネスは、 「こうすれば金が儲かります」というノウハウを やたらと高額で売ることで儲けており、 その「ノウハウ」とやらを見開いていくと、 「あなたも私と同じように このノウハウを高額で売れば儲かります」 と書いてあるだけである。 こうして、階層構造的に被害者を 再生産していくことで成功しているのが、 MLM(マルチレベルマーケティング)。 いわゆるマルチ商法であり、 ネットワークビジネスであり、 情報商材ビジネスである。 ◆こういうビジネスは儲からない マキャベリは「天国へ行くのにもっとも有効な方法は、 地獄へ行く道を熟知することである」と言ったが、 これを金儲けに応用すると、 「儲かるビジネスを作るもっとも有効な方法は、 儲からないビジネスについて熟知することである」 ということになる。