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裏道を行け ディストピア世界をHACKする [2]【橘 玲】



【動作環境】iPhone[○], Android[○], Windows{Microsoft Edge[○], Google Chrome[○]}
まとめ: 「エッジ × 自動 × 継続」
こそが最強のBOT設計思想 🤖📈💰

1️⃣ エッジのあるときだけ取引する ✂️

常にトレードするんじゃなくて、
勝てる時だけやるのが鉄則!
BOTなら人間と違って、
感情ゼロでそれを守れるのが最大の強み。

2️⃣ マーケットニュートラルを意識する ⚖️

小さなチャンスを拾い続けて、
安定的に利益を積み上げる。

ノーリスクに近い戦略を何度も回して、
コツコツ資産を増やす設計が理想。

3️⃣ テクニカル分析をリバースエンジニアリング 🔬📊

日足のパターン(始値・高値・安値・終値)を分析して、
市場の癖(アノマリー)を見抜くロジックを作る。

BOTはそれを機械的に、
ブレずに実行できるのが最高に強い。

4️⃣ シンプルでも強いロジックでOK ✅

たった4本のBOTで数十億円を稼いだように、
多すぎるロジックは不要! 精鋭だけを残すべし!

5️⃣ 長期でコツコツ資産を増やす設計 📅📈

300万円 → 30億円に育てたのは、日々の積み重ね。
爆益を狙うより、毎日ちゃんと勝てる仕組みを作ろう。

6️⃣ 人間がいなくても動き続ける設計 🛠️🤖

山本さんが亡くなっても、
BOTは1週間で700万円の利益を出した。

完全自動化+堅牢なロジックは、
最終的にBOTの命綱になる。

7️⃣ 小さな勝ちを積み上げるのがプロのやり方 💡📉📈

プロは「ちょっとだけ勝てる状況」で何度も戦って、
小さな期待値を確実に積み上げる。
BOTにはこのプロの思考をそのまま詰め込もう!

🔚 結論:
🎯「エッジがあるときだけ、自動で、継続的に。」

この3つを満たすBOTは、
放っておいても稼いでくれる
“資産生成マシン”になる!💸🚀

◆最も成功したひとりヘッジファンド

2000年代の初めの頃のことで、
山本(仮名)さんは自ら開発した株式市場や商品市場の
自動売買プログラムで安定した利益を上げ、
同業者から最も成功した
一人ヘッジファンドと呼ばれていた。 

1970年生まれだから、
当時はまだ30代半ばだった。

山本さんの手法は、
「エッジがあるときだけ取引する」ことだった。

エッジ(Edge)はナイフなどの歯のことで、
「強み」や「優位性」の意味で使われる。

ギャンブルでエッジがあるのは、
勝率が50%超の(期待値が1を超える)ときで、
それがどれほどわずかな金額でも、
取引を繰り返せば大きな利益になる。

金融市場の小さな歪みから(ほぼ)
無リスクで利益を積み上げるこの戦略は
「マーケットニュートラル」と呼ばれ、
ヘッジファンドの基本戦略だ。

山本さんは理工系の私立大学を出て、
コンピューターの知識を買われて
大手IT企業の研究所に就職したが、
当時から金融市場を
「リバースエンジニアリング」
する可能性に気づいていた。

テクニカル分析では
「全ての情報はチャートに織り込まれている」とされ、
株式市場や商品市場の
日足(始値、高値、安値、終値)
のパターンから未来を読み取ろうとする。

これはほとんどの場合、
根拠のない経験論だが、
1908年80年代になると
リチャード・デニスやラリー・ウィリアムズなど
アメリカのトレーダーが市場には
一貫した癖(アノマリー)があり、
それを利用すれば短期トレードで
大きな利益を上げられることを発見した。

山本さんは、
こうしたアメリカのトレーダーたちに影響を受けた
日本の最初の世代になる。

若い時からコンピューターを
使いこなしていたこともあって、
金融市場の取引データを解析して
アノマリーを見つけ、
自動的に売買注文を出すシステムーー
金融市場の自販機を巡回するロボットーー
を作ろうとしたのだ。

独自に開発したプログラム取引によって、
山本さんは300万円の資金を
20年で1000倍の30億円に増やし、
フェラーリに乗り、
結婚して2人の子供に恵まれ、
都内の高級住宅地に大きな家を建てた。

だが2019年、
山本さんは不慮の事故で帰らぬ人となってしまう。

そのご家族に頼まれて、
知人が証券会社や商品会社に
死亡届けを出した。

山本さんが動かしていたのは
わずか4本のプログラムで、
本人が死亡してからも働き続け
1週間で700万円以上の利益を生んでいた。