20世紀のドイツでユダヤ人として生まれた アレントは、 ナチスの迫害を逃れてアメリカに亡命。 戦後、 ナチスの幹部だった アドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴し、 ユダヤ人の迫害は、 思考や判断を停止した平凡な人間によって 行われたという意見を持つ。 考えることをやめ、 他者の意見に身をゆだねる時、 人間は悪魔てきになりうる。 それは特別なことではなく、 普通の人々にも起こりうる出来事だと、 アレントは鋭く指摘している。