Liberal Arts {Article042}

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全員が平等ならみんな幸せになれる?


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現代社会は、
貧富の問題から、
「格差社会」と呼ばれることがある。

では、格差を全てなくしてしまえば、
幸せな社会が実現するのだろうか。

歴史的に見ると、
「万人の平等」という理想を
掲げて発足した社会主義国家は、
例外なく独裁政治に行き着いている。

この問題について考え続けてきたのが、
近代哲学だ。

そこでは、
「自由」と「平等」を両立させるための
原理(方法)が問題になった。

まずは、
生まれや性別を問わず、
全ての人間を一個の人格として
認めるという平等性が大原則。

具体的には、
教育を受ける権利や選挙権などが、
全員に等しく与えられること。

もちろん人々の間に貧富の格差は
存在するが、
税金など様々な制度によって
財産の再分配を行い、
平等をなるべく確保していく。

その一方で、
努力したら報われるという「自由」。

富を獲得する努力も、
人々の「自由」だ。

その自由が認められない社会、
つまり平等が強制される社会は、
やはり幸せの重要な条件を欠いている。

全ての人が平等だと、
努力が報われずに不幸せになる。

一方で、スタート時点が
違いすぎるがゆえに、
努力しても報われない
社会も不幸せになる。

全ての人々が幸せになるためには、
社会全体のバランスが大切になる。

つまり、
本当に幸せな社会を実現するためには、
「自由」と「平等」の両立が不可欠だ。