自分に自信が持てない。 その理由は、 どこかで「今より正しい人生」や 「もっとよい生活」を望んでしまう からではないだろうか。 しかし、 そもそも「正しさ」「よさ」 とは何だろうか。 個人の価値観の多くは、 家族や学校、 社会など環境の中で、 自然と身についたもの。 ひとつの価値観を絶対化してしまうと、 他の価値観が抑制される。 つまり、 唯一の「正しさ」「よさ」が 存在するのではなく、 多様な価値観を認める中にこそ、 その真理はある。 個人の考え方によって 様々な「正しさ」「よさ」が存在する。 自分の感じている正しさと、 他の人の感じる正しさは 共通しているとは限らない。 複数の考え方に対する 共通項を探していくことによって、 生きやすい社会が実現する。 フッサールは、 「本質直観」という方法で、 物事に対する固定観念を 一時的に取り払い、 意識に与えられた意味を取り出すことで、 物事の本質を見て取ろうとした。 自分の価値観が絶対だ、 という前提を取り払って、 物事の意味について今一度考えなおし、 「正しさ」の本質に迫ってみる。 自信を失っていた前の瞬間とは、 ちがう態度で自分の人生と 向き合えるかもしれない。