Liberal Arts {Article077}

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心の仕組みとは?【フロイト】


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フロイトが行ってきたのは、
心のメカニズムを明らかにする
ことだったといっていい。

実は心は三層構造になっている。

まず人間の根底には、
性的エネルギーとしてのリビドーがある。

これをドイツ語で「エス」という。

ラテン語で「イド」ともいう。

ともに「それ」という意味。

無意識の心的エネルギーを指している。

これに対して、
父親の存在に象徴されるような、
ある種の規範意識が対立する。

これを「超自我」という。

たとえば、
男の子が母親への愛に挫折し、
父親に対して抱く
エディプス・コンプレックス[1]が
大きく影響を及ぼしている。

そしてこの両者の対立を調停するのが
自我である。

このエス、自我、超自我の3つが
心の三層構造である。

欲望としてのエスと規範意識としての
超自我は対立することになる。

自我はこの両者を調停する役目を担う。

両者のはざまで対立をうまく
コントロールしたり、
阻止したりする機能を
働かせることによって、
自我は発達していく。

もっとも、自我は万能ではない。

エスと超自我の間で常に葛藤しなければ
ならないので、心が爆発しそうになる
こともある。

そんな場合、
心には防衛機制という機能が働いて、
自動的にガス抜きするようにできている。

欲しいものが手に入らなくても、
代わりのもので我慢しておくというように。

心は精密な機械のように、
うまく作られている。

※[1]
フロイトが提示した概念。
男子が母親に性愛感情をいだき、
父親に嫉妬する無意識の葛藤感情。