◆雇用について言えば、 解雇規制の撤廃や正社員・非正規雇用の別を なくすことであるとか、 仕事を乗り換えやすくするために北欧型の 高福祉高負担が必要になるかも知れない。 いずれにせよ、 日本社会全体を揺るがす改革になる。 だが、「食べるためには仕方なく 働かなければならない」 といった悲観論ではなく、 「自分の素質を社会の中で活用する」という ポジティブな方向性を打ち出すことは、 将来に大きな不安を抱えている いまの日本人が最も求めていることかもしれない。 ◆結果の出ないところで、 嫌々努力するよりも、 気持ちのいいと感じることをやった方が よほど能力が発現する可能性は高いはず。 好きなことをひたすらやっていては、 世間一般でいうよい学校に入れないかもしれない。 しかし、収入も含めて年を重ねるごとに 遺伝の影響が増していくことを考えると、 自分なりの能力を磨いていった方が 有効な戦術だと言える。 身近な普通の人の魅力の中に、 そういう能力が潜んでいるはず。 ◆人間には生きる上で3つの欲求がある。 ・食欲 ・性欲 ・知識欲 ◆過去の栄光に溺れるな、 いまの不幸を嘆くな! ◆SNSの普及によって、 誰でも世界中の数千人、 いや数百万人とつながれるようになった。 生物としての認知限界(150人)を超えた つながりに晒されているので、 それを不安に感じる。 そうなると属性が異なるよく知らない人たちと つながるよりも、 同質な人たちとつるんだ方が居心地が良い。 そして異質な存在を 排除しようとする動きが現れる。 ◆昭和の高度経済成長時代において、 朝の定刻に職場に行き、 いやなことでも、 上司に怒られながらも、 責任をもって真面目にやり遂げて 成果をだそうと黙って勤勉に働く パーソナリティを持った人たちが、 組織のために一丸となって働いたことは、 日本全体にとって非常に有利に働いた。 しかし、現代は状況が大きく変化している。 ただ勤勉で「グリッド」で 内向的なパーソナリティの日本人が、 世界的なビジネスネットワークの中に 入り込めなくなっている。 それが日本の成長の足かせに なっている可能性がある。