◆1時間の質 60分を分割する方法はいろいろある。 ・1x60=60 ・2x30=60 ・4x15=60 これらの式はどれも60分になるけれど、 それらの時間の質はまったく違う。 数字は同じかもしれないが、 質が違うのだ。 私たちが求めている時間の質は「1x60」分だ。 分割された時間は実際は1時間にはならない。 ◆会社は多くのものを守っているけれど、 いちばん価値があっていちばん 大切なものを守っていない。 それは従業員の「時間」と「集中力」だ。 ◆1週間あたり40時間に、 したいことをすべて組み込めないときは、 働く時間を延ばすのではなく、 すべきことを厳選する必要がある。 不要なものを取り除いたら、 必要なものだけが残る。 そうすれば、1日8時間、 1週間にだいたい5日間あれば、 それで充分なはずだ。 ◆オフィスにいるとき、 時間が短く感じるのは、 1日が数十の細かい時間に寸断されているからだ。 実をいうと、 大半の人々が仕事のために 1日で使っている時間は、 8時間ではなく、数時間だ。 残りの時間は会議や、電話、メール、 その他のこまごました用事に費やされている。 だから、オフィスに8時間いるとしても、 数時間のように感じるのだ。 ◆目標をつくらない明確な理由とは? 1:掲げた数字(目標)を気にしている ふりをするのは不誠実だ 2:目標に到達するために会社の文化をダメにする 目標なんてフェイクにすぎない。 ほぼすべての目標は、 目標を立てなければならないという理由で 無理に設定されたものだ。 それらの根拠のない数字が、 達成するか打ち捨てられるかするまで、 不要なストレスの根源として機能する。 目標の設定には、 さらに暗い側面がある。 目標を追いかけ、 デタラメな数字に到達しようとしているうちに、 モラルや誠実さや健全性が 損なわれてしまうことが多い。 目標に届いていないときは良心が忘れられてしまう。 ◆市場独占の反対語は、 撤退じゃなくて、参加だ。 市場に多くある選択肢のひとつになることは、 顧客の現実的な選択肢を広げられるという 価値がある。 あなたがそこを受け入れれば、 ビジネスの世界から戦争用語があっというまに 消えていき、あるべき姿に戻る。 ◆比べない マーク・トウェインは 「比較は喜びを半減させる」 という核心を衝いた言葉を遺している。 ◆「がんばれ」というのは、 助言として間違っている。 1日がはじまって14時間を超えると、 重要なヒントやひらめきはわきにくくなる。 創造性や進歩、 斬新なアイデアは力業では生まれない。 ◆多くの人が1週間に60から80時間を 仕事に費やしている。 だが、そのうち、 どれほどの時間を本来の仕事に使っているだろうか。 ほとんどの時間が会議、朝礼、メール、電話、 同僚との会話などで消えていく。 これを解決する方法は、 もっと長く働くことじゃない。 つまらない用事を減らすことだ。 生産性を上げるのではなく、 無駄をなくすことだ。 邪魔が減れば、 ずっと抱えていた不安が消え、 ストレスを減らすことができる。 ◆人々が仕事に費やしている時間や 新たな技術の進歩などを考えると、 仕事の負荷は減っていくはずだと 思うかもしれない。 だが、負荷は益々増えている。 なぜか? 邪魔されずに仕事に打ち込める時間が ほとんどないせいだ。 働く時間は増えているけれど、 やりとげられる仕事が減っている。 おかしい、なぜだろう? それは、大半の時間を余計な仕事に 費やしているからだ。