Liberal Arts {Article305}

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マキャベリの名言〔1〕



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◆人が簡単に変われない二つの理由

我々が変われない理由は二つある。

ひとつは本来の性格からそれができないためである。

もうひとつは、
時間の経過とともに獲得したものだからである。

これらは容易には変化させることができない。

◆運の良し悪しの正体

運が良い、運が悪いというのは、
往々にして時代との相性によるものである。

◆なぜ人は現実を嫌うのか

人間の欲望は限りがない。

人間がやりたいことをやろうとするのは勝手である。

しかし実現させようとすると、
それは思いどおりにはいかない。

そのためにさらに欲望は広がる。

その結果、心の中には不満が満ちて
現状にうんざりするようになる。

こうして人は現実を嫌って未来に
あこがれるようになるのである。

◆人間はやすやすと堕落だらくする

人間はどれほど善良に生まれつき、
どんなに素晴らしい教育を受けたところで、
何とやすやすと堕落してしまうものなのか。

野心に踊らされて訳がわからなくなり、
他人の不徳にも影響され、
本来の善人の部分も捨てて悪徳の道へ
転がり込んでいってしまうことができる。

◆忘恩ぼうおんはどん欲と不信感から生まれる

恩には恩で報いるということより、
受けた善意を忘恩で
裏切ることのほうが容易たやすい。

恩返しをするというのはたいへんなことであるが、
恩を仇で返すというのは楽であり、
かつ儲けにもなる。

人は生まれながらにして虚栄心が強く、
他人の成功に対してはねたみを抱きがちである。

一方、自分の成功についてはどん欲である。

◆行動するひとになれ

行動するひとをめぐるあらゆる事柄は、
決して留まることがない。

上がったり、下がったり、いつでも動いている。

それらを、多くのひとは理性によってではなく、
必要に迫られて行っているのである。


◆人間はみなよこしまである

あらゆる人間はよこしまな心をもっている。

勝手に振る舞えるとなれば、
すぐに本来の邪悪な部分が
むくむくと頭をもたげてくる。

たとえしばらく、
邪悪さが姿をひそめて見えないとしても、
時間が経てばその化けの皮がはがされる。

◆不運の後には必ず幸運が訪れる

人々は自分のしたことの審判を
しなくて良いのであれば、
積極的にわからないままに放っておく。

うまくいかなかった場合を想定しつつ。

なぜならば、
不運の後には必ず幸運が訪れると考えるからである。

◆歴史は繰り返す

過去に起きたあらゆることは、
再び起こると信じるべきだ。

◆中立を選んではならない

中立という立場を取ってはならない。

その立場を取れば、
憎まれ軽蔑されるのが落ちだからだ。

なぜなら、
いずれかから何かしらの
利益を得ているように見えたり、
あるいは、
あなたと誰かとの長い友情ゆえに
自分の立場を明確にできないのではないかと
見られても仕方がないからである。

さらにまた、
あなたが意見を表明しないとすれば、
あなたへの嫌悪も引き起こすことになるだろう。

◆学ぶこと、生きること

途切れることなく起こり続ける日々の出来事について、
注意深く、また現実的に読み取ることを学ぶように。

歴史が実証するあらゆる出来事を
読み直す機会も失わないように。

新しいものは、
今の現実と古典とをつきあわせたところに
生まれてくる。

ともかく現在に生きよ。

過去の豊かさから学ぶことを忘れずに。