◆大勢と話し合い少数で決定せよ 多数の人々とは今後の動きについて話し合うのが良い。 少数の人とは、決定をともにするのが良い。 ◆質問なくして深い理解もない 相手から質問がなければ、 賢人も多くの事柄について より深く知ることはできない。 人々からの問いを通して 知識を深めることができるのである。 ◆歴史上の偉人から何を学ぶか 歴史上の偉大な人物を見習うことは、 万人にとって有益なことである。 彼らの、脆弱な部分ではなく、 強い部分を見習うこと。 隠している部分ではなく、 際立って見える部分を見習うように。 価値のない部分、不要な部分は見る必要がない。 ◆読書は量より質である たくさんの本を読破したことを自慢する者に対して、 カストルッチョ(※)は答えた。 それよりも読書を通して 多くのことを記憶していることを誇るほうが良いと。 ※イタリアの傭兵隊長、ルッカ公。 ◆他者から信頼を得る人物とは この人物は他人を不愉快にさせることがなく、 老人に対しては手を貸し、 自分と同等な立場の人に対しては謙虚な態度で、 自分より一段低い階層の人に対しては 感じよく振る舞った。 友人達にはできる限りのことをする人であり、 皆の信頼を獲得できるための正しい姿勢を持っていた。 ◆偉大な人々は必ず幸運である 偉大な人々は、 幸運をうまくつかんでさらに大きくなる。 持って生まれた能力によって偉大になるわけではない。 幸運がもっとも重要な要素なのである。 ◆人間は結果でしか判断しない 人間というのは、 常に結果を見てことの是非を判断する。 もしも結果が良くなければ全責任が押し付けられる。 ところが、たとえ結果が良くても、 得るところは少ないものだ。 ◆運命に左右されない生き方 卓越した人物は、 どのような環境に置かれても常に変わらない。 運命が彼らを高い位に就かせたり、 あるいは虐げさせたりすることがあっても 毅然として変わらず、 常に不屈の心を持ち続けることができる。 そのため、誰の目にも、 運命は彼らに何の影響もおよぼさなかったと映る。 一方、弱い人間は逆に幸運に恵まれると得意がり、 有頂点になる。 幸運はすべて自分の実力の賜物だと言う。 こうして、 彼らは周囲にいる人から憎まれる存在になる。 そして逃げることしか考えない。 こうした違いは授けられた教育による。