Liberal Arts {Article355}

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好きなことだけで生きる人が成功する時代 Dark Hourse [1] 【トッド・ローズ、オギ・オーガス】



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◆「目的地」と「目標」はどう違う?

ダークホースたちは「目的地」を無視する。

しかし「目標」は無視しない。

ダークホース的な考え方では、
この2つに明確が違いがある。

目標は、常に個性から出現する。

さらに厳密に言うと、
能動的な選択から生まれるものだ。

対照的に、目的地は、
自分以外の誰かが考えた目的に個人が同意し、
目指すと決めた地点のことだ。

たいていの場合、
標準化されたシステムに与えられた
機会によって決まる。

目標は、直接的・具体的に達成可能なものだ。

目標に達するために、
あなたは直ちに色々な戦略を試みることができる。

対照的に、目的地に達するのは常に不確かなことだ。

そこへ行き着くまでの途中にあるもの、
未知のもの、予測不可能なものに左右されるからだ。

目的地が要求するもの、
それは数多くの未来の戦略である。

そして、それらはすべて、
介在する戦略を実行した結果次第で変わるものだ。

目的地が未来の出来事によって
左右されればされるほど、
あなたの充足感は損なわれる。

なぜか?

あなたが現実の変化を無視しなければ
ならなくなるからだ。

あなたが高校生なら、
ハーバード大学法科大学院への入学は目的地である。

あなたと目的地の間には、
極めて多くの未知の出来事が存在する。

しかも、その目的地自体が、
完全に標準化されたシステムによって
決められたものだ。

◆平均年齢、適齢期・・・「時間」から
自由になる考え方

たとえば、マスターソムリエ認定試験に
合格するために、
最も重要な時間的要因は、
マスターしようとしている課題にある
固有の難易度でもなければ、
それぞれにもっている総合的な学習能力でもない。

何よりも決定的なのは、
マスターソムリエ志望者それぞれが、
その個性に合わせてカスタマイズした戦略
(または、戦略の組み合わせ)が必要だ
ということを認識して、
それぞれのハードルを越えなければならない
ということだ。

そして、その認識に至るまでの時間と、
自分のファジーな強みに適した具体的な戦略を
見つけるまでの時間のほうが、
正攻法が選択されてから実際に熟達するまでに
要した時間よりもはるかに影響力が大きい。

ダークホース的な発想では、
時間は「相対的」なものだ。

上達のペースは、
個人が選択する個々の機会と、
その人が試してみる個々の戦略によって決まる。

つまり、あなたが上達するのにかかる時間は、
常にあなたの下した決断に比例するということだ。

あなたはこう自問すべきだ。

「これは、自分にぴったりな戦略だろうか?」

自分のペースで独自の選択をすることによって、
時間を相対的なものとして考えられるようになると、
あなたにとって時間は重要ではなくなる。

なぜか?

あなたは一歩ごとに充足感を最大化し、
やがて、その充足感が上達のペースを
最速化することになるからだ。

◆あなたも既に感じている通り、
時代は「標準化の時代」から「個別化の時代」に
変わってきている。

社会全体として、
明らかにそう変化しているのは感じ取れるはずだ。

しかし足元の、
自分自身を取り巻く環境はどうだろうか?

◆「ダークホース的な成功」への過程

1: 自分の中の「小さなモチベーション」を見つける
2: 一般的なリスクは無視して、自分に合った道を選ぶ
3: 自分の強みを自覚したうえで、
   独自の戦略を考え出す
4: 「目的地」のことは忘れて、
   充足感を今抱いているか自問する

まず大事なことは、「小さなモチベーション」。

この積み重ねで人は動く。

「大きな情熱」「大きなモチベーション」ではなく、
自分の中にある「おっ、ちょっとやってみるか」
程度の
「小さなモチベーション」がスタートである。

◆ダークホース(型破りな成功をした人)

ハーバード教育大学院の研究者が、
何百人ものダークホースにインタビューを行い、
「ダークホースの思考法」を科学的な研究をもとに
世界で初めてマニュアル化した。

彼らの最大の共通点は、
「本来の自分であること(=充実感)」を
追い求めていたら
いつの間にか成功していたということ・・・