時間革命 [5] ◆なぜ多くの人は、 「他人の期待を満たす生き方」をやめられないのか? 端的に言えば、 人から嫌われるのが怖いのである。 他人の期待を満たすことをやめた途端、 人から見放されることになるのを恐れているのだ。 他人があなたを罵倒したり、 見下したりして気分がよくなるなら、 勝手にそうさせておけばいい。 他人から嫌われようと、 どう思われようと、 それはあなたの人生には関係のないことなのだ。 すべては「自分時間をどう増やすか」である。 「相手が自分をどう思うか」なんてことを思い煩って、 自分の人生をおざなりにするなど、 本当にもったいない。 「他人」という存在は、 あなたの時間を奪う最たるものだ。 「時間=人生」を本当に大切にするなら、 人間関係も「自分」を起点に考え直すべきなのだ。 「頭のなかの”他人”」に、 「自分時間」を奪われていないか? ◆時間の価値を高めたいとき、 注意すべきは「多忙」と 「多動」を勘違いしないことだ。 多忙な状態が続いていると、 なんとなく毎日が充実しているような 錯覚に陥ってしまう。 しかし、どれだけがんばっても、 なぜかハッピーになれないという人がある。 あたりまえだ。 他人のために駆り出されっぱなしに なっているのだから。 「多忙」と「暇」というのは、 真逆のようでいて、実はそっくりな状態なのである。 目指すべきは「多動」だ。 余計なことを考える暇がないくらいに、 自分の心が踊る予定だけで、 時間をしっかりと埋め尽くし、 無我夢中で動き回るのだ。 ◆あなたは「自分時間」を生きているか? 時間には2種類しかない。 「自分のための時間」と「他人のための時間」である。 「自分時間」とは、 好きな仕事、趣味、やりたいこと、 楽しいイベント、気の合う仲間との飲み会などである。 一方、「他人時間」とは、 やらされている仕事、通勤、 したくもない電話やメール、 気を遣う飲み会などだ。 当然ながら「自分時間」が多ければ多いほど、 あなたの人生の質は高くなる。 逆に、「他人時間」ばかりを過ごしている人が、 自分の人生に満足できていることはまずない。 「自分時間を増やす」+「他人時間を減らす」 =人生の質が高くなる。 これこそが時間を支配するための、 たった一つの方法なのだ。 何よりもまず深刻なのは、 ほとんどの人は、 自分の人生が「他人のための時間」で 埋め尽くされていると 気づかずに生きているということだ。 ◆あなたが文句を言っている 会社も上司も仕事も家族も、 いつかは存在しなくなる。 だとしたら、 そんなものに時間を割いている暇はないはずだ。 もっと楽しいことに手を伸ばさないでどうする? 「すべては無常※」だと思って生きると、 くだらないこだわりが消えて、 ずいぶんとラクになれる。 いまこの瞬間を楽しめているか? ※この世の中の一切のものは 常に生滅流転しょうめつるてんして、 永遠不変のものはないということ。