◆海外で学ぶ人材をどんどん増やすべき 中国は、欧米で起きている生成AI開発競争の 最先端に食らい付き猛烈している。 これは、アメリカで最先端のテクノロジーを学んだ 大勢の中国人が帰国して活躍していることの一つの 表れだと見ることができる。 また、海外の研究者を自国に招致する「千人計画」 の成果が花開くステージに入ってきたという見方もできる。 中国政府がデータサイエンティストや データドリブン社会の構築に向けて注力してきたことも 大いに影響している。 ◆日本語というマイナー言語ゆえの不利さ! ほぼ日本という島国でしか使われない日本語は、 世界的に見ればマイナー言語。 その日本語を、わざわざ生成AIに学習させる優先順位は、 海外の企業ならば相対的に低くなる。 市場規模を比較しても、 何か特別な事業であったり狙いがあったりしなければ、 生成AIの開発で鎬を削っている最先端企業があえて 日本語への対応を優先させることはない。 日本語の構造にも不利な面がある。 では、今後日本人が母国語とどのように 向き合ったらよいのか? カナダのように公用語を二か国語制にすべきなのか? ◆生成AI開発で遅れている日本企業は何をすべきか? ・AI人材の育成 ・データの収集・蓄積 ・AI技術の研究開発 ・AIの活用事例の創出 日本企業は、AI人材の育成やデータの収集・蓄積、 AI技術の研究開発、AIの活用事例の創出など、 さまざまな取り組みを行うことで、生成AI開発で 遅れを挽回することができる可能性がある。 ◆「うまくサボれる人」に価値が出てくる 労働とは、本来、汗水垂らして行うもの。 かつてはそのように、 努力や労力を美徳とする価値観に 日本社会全体が覆われていた。 ある企業に所属するExcelが得意な社員が、 マクロを使って自身の仕事の作業効率をひたすら追求し、 余った時間はのんびり過ごしていたところ、 周囲から白い目で見られて上から叱られたという エピソードがある。 しかし、本来であれば、 企業が本当に重宝すべきは、 この社員のような人材であるべき。 与えられたタスクを愚直に、 真面目であるだけであれば、 できる社員も多いが「こうしてはどうか?」と日々の 業務に建設的な仮説を持てる社員は多くない。 日本企業には努力を過度に美化する傾向がある。 そうではなく、生成AIを自分のルーチンワークに活用 して生産性を上げることが重要となる。 ◆AIに仕事を奪われないためには AIを使い倒すこと! 自分には関係ないと切り捨てるのでも、 よくわからないからと目を背けるのでもなく、 「どうすればこの可能性を潜めたツールを 自分の仕事に活かせるか」を真剣に考える。 ◆Googleの検索事業の広告モデルは生き残れるか? 生成AIに質問すれば、 面倒な検索をしなくても、 欲しい情報が得られる可能性がある。 ユーザーが検索しなくなると、 Googleの検索ビジネスモデルが 成り立たなくなるかも知れない。 また、買い物のために、検索するのではなく、 直接Amazonのアプリを開かれてしまうと、 広告を表示する機会を失ってしまう。 これは、Googleの広告ビジネスモデルにとっては 脅威である。 ◆ChatGPT/Google Bardのような画期的な テクノロジーの登場で、 歴史や伝統、従来の手法がアセットではなく、 負債、重荷になっていないか? 多くの企業が、 一度立ち止まってゼロベースから 見直すべき局面に来ている。 ◆ChatGPT/Google Bardでできる主なこと ・文書作成 ・要約 ・プレスト(※) ・企画書づくり ・プログラミング(Python, JavaScript) ・その他、業務の効率化(メール、会議の議事録、 データ分析・・・) ※「あなたは○○です。○○の提案をします。 アイデアを3つ出してください」 といった指示をすること。 ◆AIがどれだけ進化しようとも、 生き残る可能性が高い仕事や業界は、 一体どこにあるのか? 答えはシンプル! 日進月歩で進化するAIをうまく活用して、 自ら進化を生み出せる人や組織が生き残る。