◆現在、日本には次の3つの信用情報機関がある。 ・株式会社シー・アイ・シー(CIC) ・株式会社日本信用情報機構(JICC) ・全国銀行個人信用情報センター(KSC) CICとJICCは、 クレジットカード会社や消費者金融などの 金融機関が加盟する信用情報機関だ。 全情連情報センターは、 消費者金融業協会が運営する信用情報機関である。 クレジットカードを使ったり、 消費者金融からお金を借りたりすると、 その情報はすべてこれらの信用情報機関に登録される。 この情報をもとに、金融機関は融資の審査や、 貸し倒れのリスク判断を行う。 そして、これらの信用情報が削除されるのは、 次のようになっている。 ・契約情報:契約終了後、5年後 ・事故情報:債務不履行や任意整理の場合は5年後、 個人再生や自己破産の場合は10年後 したがって、個人再生、自己破産の場合、 10年間はクレジットカードを作れないし、 金融機関からの借金ができなくなる。 ◆バカの三段論法 1: 同じ金を借りるなら、 貸出し金利は安い方が有利だと気づくのは、 賢い消費者である。 2: 賢い消費者は、 そもそも高利の借金などしない。 3: 彼らにとっては年利10%でも充分な高利なので、 多少金利を下げたくらいでは金を借りたりしない。 もしこの論理が正しいとすれば、 消費者金融で金を借りる人たちは、 「賢くない消費者(バカ)」ということになる。 そこで、 バカを主体にして論理を構築すると次のようになる。 1: 同じ金を借りるのに金利の高低に 気づかないのはバカな消費者である。 2: バカな消費者は、 目先の欲望に目がくらんでいるから、 高利の借金でも気にしない。 3: バカにとっては、年利10%も20%も変わらない。 経済学においては、 すべての市場参加者は経済合理的に 行動すると仮定されている。 しかし現実の人間は、 経済合理性を基準に生きているわけではない。 彼らは往々にして、 不合理な行動をする。