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得する生活―お金持ちになる人の考え方[5] 【橘 玲】



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◆クレジットカートの金利

現在では、
カードショッピングの上限金利は20%、
クレジットカードでキャッシングするときも
上限金利は20%と同じである。

まとめると、次のようになる。

クレジットカードの金利:
・ショッピング:年15~20%
・キャッシング:年15~20%

◆借金ゲームのルール

借金の基本は次の3つだ。

1: 民間金融機関よりも公的金融機関の方が有利である

2: 無担保融資よりも担保融資の方が金利は低い

3: 同じ無担保融資でも、
消費者金融より銀行ローンの方が金利が低い

◆ブラック情報とホワイト情報

世の中の人間がすべて約束を守るなら
金貸しに何の苦労もいらない。

右から左に金を渡せばいいだけだ。

誰だってできるから、当然、誰も儲からない。

金貸しが儲かるのは、
世の中に金を返さない人間がいるからである。

詐欺師のような犯罪者か、
たんにだらしない人間かは別として、
統計上人口の5%程度が潜在的な
不良債務者だと言われている。

彼らをいかに素早く見分け、
回避するかが金貸しの腕の見せ所だ。

信用情報には、大きく分けて「ブラック情報」と
「ホワイト情報」の2種類がある。

ブラック情報とは、
延滞や債務整理などの事故情報が
登録されている情報である。

ホワイト情報とは、
延滞や債務整理などの事故情報が
登録されていない情報である。

ブラック情報のデータベースとして、
CRINとPRISがある。

CRINは延滞などの事故発生から5年、
PRISは破産宣告、失踪宣告、民事再生手続きなど
官報に記載された情報を宣告日(決定日)から
10年記録している。

ブラック情報があると、
金融機関は貸し倒れのリスクを高く判断するため、
クレジットカードの審査や、
ローンの審査に通りにくくなる。

優良顧客であることを示すホワイト情報は、
金融機関の貴重な財産であり、
開放しても得るものは何もない。

ところが多重債務者の存在が
大きな社会問題になってくると、
既得権を守りたい大手の各社も
ホワイト情報開放の圧力に抗することが
できなくなった。

こうしてホワイト情報の交換が始まった。

金融機関から与信を受ける際には、
できるだけ信用度の高い(リスクの低い)
顧客属性のグループに入っていた方が有利である。

サラリーマンが退職前に
クレジットカードをつくったり、
銀行のカードローンに申し込んだりするのは
合理的な行動なのだ。