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2035 10年後のニッポン[3] 【堀江貴文】



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◆中国人はますます日本の土地を買う

なぜ中国人たちがこぞって日本の不動産を買うのか?

それは「価値がある」と思っているからだ。

シンプルに、値上がりすることを見越しているのだ。

特に都心の不動産価格は上昇している。

地方や郊外の不動産価格がどん底ちかくにまで
下落しているなか、
依然として都心の土地は上昇し続けている。

中国やその他のアジアマネーも大量に流入しており、
少なくとも都心の地価は下がる要素が見当たらない。

そもそも中国人富裕層は、
中国国内に資産をおくことにリスクを感じている。

中国共産党による一党独裁体制では一寸先闇だ。

当局の意向による締め付けや規制強化は
いくらでも起こりうる。

例えば政府に批判的な態度を取ろうものなら、
財産の接収、銀行口座の凍結、
さらには逮捕といった処罰がざらに下される。

中国人富裕層はそうした理不尽な事態を警戒し、
リスク分散のため海外に資産を移したがっている。

そのリスク分散において、
地理的に近く、バーゲンセール状態の日本の不動産は
打ってつけなのだ。

◆いま日本の経済力は落ちている。
でもこれは見方を変えれば、
既得権益などの抵抗勢力の力が
弱まっていくことを意味する。

日本はポテンシャルの宝庫であり、
世界中にファンがいる。

ならば、彼らを優遇する政策を行えば、
一定以上の資産を持った外国人たちが
大挙してやってくるだろう。

例えば、経済特区をつくり、
そこに住んでいる人たちは
「株式の譲渡益課税をゼロ」とすれば、
富裕層や投資家を誘致できる。

◆日本と東南アジアの逆転現象

これまで出稼ぎ労働者を受け入れる側だった日本。

しかし、日本人が海外に出稼ぎする
ケースが増えている。

日本にいたころは手取り20万円だった介護士が、
英語を学びオーストラリアで働きはじめたところ
月給80万円近くになったという。

似たような話は増えており、
日本で年収300万円だった寿司職人が、
アメリカで年収8000万円になったというニュースも
ネットを騒がせた。

まだ多くの日本人が海外に出稼ぎに行くことは
なかなかイメージできないだろう。

でも日本人が出稼ぎする光景は、
今後あたりまえになっていく。

こういった話をすると、
大半の日本人は「行きたければ行けばいい」
という反応をする。

しかし、国内の労働力が不足し、
日本の産業は空洞化してしまう。

その結果、日本経済はますます回らなくなる。
割を食うのはほかならぬ日本人だ。