◆中国人はますます日本の土地を買う なぜ中国人たちがこぞって日本の不動産を買うのか? それは「価値がある」と思っているからだ。 シンプルに、値上がりすることを見越しているのだ。 特に都心の不動産価格は上昇している。 地方や郊外の不動産価格がどん底ちかくにまで 下落しているなか、 依然として都心の土地は上昇し続けている。 中国やその他のアジアマネーも大量に流入しており、 少なくとも都心の地価は下がる要素が見当たらない。 そもそも中国人富裕層は、 中国国内に資産をおくことにリスクを感じている。 中国共産党による一党独裁体制では一寸先闇だ。 当局の意向による締め付けや規制強化は いくらでも起こりうる。 例えば政府に批判的な態度を取ろうものなら、 財産の接収、銀行口座の凍結、 さらには逮捕といった処罰がざらに下される。 中国人富裕層はそうした理不尽な事態を警戒し、 リスク分散のため海外に資産を移したがっている。 そのリスク分散において、 地理的に近く、バーゲンセール状態の日本の不動産は 打ってつけなのだ。 ◆いま日本の経済力は落ちている。 でもこれは見方を変えれば、 既得権益などの抵抗勢力の力が 弱まっていくことを意味する。 日本はポテンシャルの宝庫であり、 世界中にファンがいる。 ならば、彼らを優遇する政策を行えば、 一定以上の資産を持った外国人たちが 大挙してやってくるだろう。 例えば、経済特区をつくり、 そこに住んでいる人たちは 「株式の譲渡益課税をゼロ」とすれば、 富裕層や投資家を誘致できる。 ◆日本と東南アジアの逆転現象 これまで出稼ぎ労働者を受け入れる側だった日本。 しかし、日本人が海外に出稼ぎする ケースが増えている。 日本にいたころは手取り20万円だった介護士が、 英語を学びオーストラリアで働きはじめたところ 月給80万円近くになったという。 似たような話は増えており、 日本で年収300万円だった寿司職人が、 アメリカで年収8000万円になったというニュースも ネットを騒がせた。 まだ多くの日本人が海外に出稼ぎに行くことは なかなかイメージできないだろう。 でも日本人が出稼ぎする光景は、 今後あたりまえになっていく。 こういった話をすると、 大半の日本人は「行きたければ行けばいい」 という反応をする。 しかし、国内の労働力が不足し、 日本の産業は空洞化してしまう。 その結果、日本経済はますます回らなくなる。 割を食うのはほかならぬ日本人だ。