Liberal Arts {Article337}

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隷属(※)なき道〔3〕ベーシックインカムと1日3時間労働【ルトガー・ブレグマン】

※他の支配を受けて、その言いなりになること。

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◆労働者は貴重な購買力をいくらか手放してでも
余暇を得たいと考えていることが分かった。

様々な社会問題を解決する労働時間の短縮。

政策としてお金を時間に換え、
教育に投資し、退職制度を柔軟にして、
徐々に労働時間を減らしていくことが必要だ。

◆経済成長はさらに余暇と消費を生み出したが、
80年以降に増えたのは主に消費だった。

そして消費の流行は借金によって続いた。

より働かなければ、生活レベルが下がる。

だから労働時間の短縮は無理だ、
と主張されるようになった。

◆「ボーモルのコスト病」と呼ばれる現象がある。

この現象は、
医療や教育のような労働集約型のサービスは、
大半の作業を自動化できる部門に比べると
生産性が向上しにくいので、
高くつく、というものだ、

しかし、私達はこれを恵みと呼ぶべきではないか?

技術の進歩に伴って、
時間をかけて高齢者や弱者の面倒を見たり、
個々人に合った教育をしたりできるようになるのだ。

◆不平等が大きくなり過ぎると、
実は裕福な人々も苦しむことになる。

彼らも気分が塞いだり、疑い深くなったり、
その他の無数の社会的問題を背負いやすくなる。

◆すでに過剰な負担を強いられ、
最も助けを必要とする人は、
政府に助けを求める可能性が最も低い。

「奨学金の中には、
資格のある人の30%しか申し込まないものもある」
と心理学者は言う。

奨学金という制度は、
欠乏で狭くなった視野のずっと外にあるのだ。