◆マーケットが大きなトレンドを形成し始める時期 というのは必ずある。 そして、投機家の資質と忍耐力を併せ持つ人は皆、 最初に仕掛けるべきタイミングを正しく 判断するための独自の手法を持っている。 投機を成功させるのは、 ヤマ勘などではない。 一貫して成功を収めるためには、 投資家や投機家は自ら導くルールを 持たなければならない。 ◆利益が目減りして身を滅ぼすことはないが、 損が膨らめば悲惨なことになる。 投機家は初期の少額の損失を受け入れることで、 続く大きな損失から身を守るべきである。 そうすれば、のちに優れたアイデアが浮かんだとき、 失敗したときと同じだけ別のトレードでポジションが 取れる資金が残せるのだ。 ◆人間なら多少なりとも持っている意思の弱さこそが、 投資家や投機家の最大の敵であり、 安全借置を取らないでおくと、 最終的には身を滅ぼす結果をもたらすのである。 「望みを持つこと」と「恐れを抱くこと」は ともに人間の特性ではあるが、 投機というビジネスに望みと恐れを持ち込めば、 極めて恐ろしいことに直面することになる。 なぜなら、二つを混同して相反するポジションを 取りかねないからである。 ◆特定の銘柄や業種に関して明確な考えを 持ったとしても、 仕掛けを急いではならない。 マーケットが動くのを待ち、観察する。 判断を下すためのしっかりとした基準を 持つことが重要なのである。 ◆特定の銘柄に関して、 大きく上昇するとか、下落するだろうと確信し、 結果的にその考えが正しくても、 行動が早すぎれば損を被ることになる。 正しいと信じてすぐに行動しても、 仕掛けた段階でマーケットは逆行したりするものだ。