◆投資家や投機家が絶えず注目して 従うべきことの唯一の理由は、 マーケットそのものの動きにある。 マーケットが正しく動かないとき、 進むべき方向に進まないときは、 いつでもそれが考えを即座に変える十分な理由となる。 株価がある方向に動くには 常に理由があることを肝に銘じよう。 そしてもう一つ覚えておくべきことがある。 それは、変動の理由が明らかになるには時間がかかり、 それから行動しても利益を上げることは ほとんど不可能だということである。 ◆人生の長い年月を投機に捧げて ようやく分かり始めてきたこと、 それは、株式市場においては新しいことは何もなく、 価格変動は単に過去の繰り返しであり、 銘柄によって多少異なっても総体的な 価格パターンは同じだということである。 ◆「ローマは1日にして成らず」。 重要な本物のトレンドも、 1日や1週間では終わらない。 合理的に考えて、 マーケットが推移するには時間がかかる。 価格変動の大部分がトレンド終焉の 最後の48時間に起こる。 そのときこそマーケットにとどまっているべき 最も重要な時間なのである。 ◆投機家が幸運にも元本を2倍にできたら、 一刻も早く儲けの半分を引き出して 蓄えに回すべきである。 この方針は、多くの機会で非常に役立った。 ◆私が投機を真剣なビジネスと 考えている人々に対して声高に、 繰り返して伝えようとしていること、 それは「希望的観測は捨てろ」ということである。 また、毎日、あるいは毎週投機をすることは 成功につながらないし、 そもそもやるべきトレードは年にたったの数回、 おそらく4~5回しかないということである。 トレードをしていない間は、 マーケットが始動して 次の大きな動きが現れるまで静観するのだ。 もし大きな値動きのタイミングを 正確に計ることができたら、 最初のトレードの初期段階で含み益が出るだろう。 その後に必要なのは、油断なく警戒し、 マーケットを下りて利益を確定せよと告げる 危険シグナルが現れないかを注視するだけである。 ◆私は危険なシグナルが点灯すれば 有無を言わずに従う。 とにかく手仕舞う! 数日後、何も問題がないようなら いつでも戻れるのだから。 そうすることで不安を抱かなくて済んだし、 資金を守ることもできた。 私はそれを投機における賢明な教えとして 常に心に銘じている。 ◆最初のポジションで損が出ている場合、 増し玉は絶対にしない。 けっしてナンピンをしてはならない。 この考えを心の内に深く刻み込んでおく。