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世紀の相場師ジェシー・リバモア〔3〕株取引の3つのルール タイミングに関するルール【リチャード・スミッテン】



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◆ジェシー・リバモア 株取引の3つのルール〔1〕
タイミングに関するルール

・投下した資金の10%以上、損失を出してはならない。

・巨大な利益は「座して待つ」。

・すべての要素が好都合の状態になった時をみすまし、
取引する。

・しばしば休みを取り、
相場から完全に離れる機会を持つ。

・相場全体、個々の銘柄、いずれについても、
トレンドを確認する。

相場全体の流れが思惑と逆の方向に動いている場合、
状況は極端に不利である。

「潮目をみて、流れに逆らわず、
強風下には船を出すな」
という諺を忘れてはいけない。

・間違いをおかした場合になすべき唯一の行為は、
過ちを止め、正しい道に戻ることである。

損失が出たら即座にカバーに入ること。

・個々の銘柄の値動きは、特定の性格を示す。
活動的、慎重、神経質、直接的、論理的、
先行きの予想が可能、予測不能、といった具合である。

それぞれの銘柄に注意深い目を向け、
人を観察するように銘柄を見つめる必要がある。

・「買い」に入るのに高すぎるということはないし、
「空売り」するのに安すぎるということはない。

・処分の難しい大量の取引を抱えている場合、
一度チャンスを逃がすと、痛手をこうむる。

・偶然の幸運にめぐり会ったとき、
チャンスを利用しそこなうと、
しばしば致命的な失敗となる。

・相場がボックス圏にあって横ばいのとき、
市場は本質的に停滞している。

そうした場合、相場がいつ、
どんな方向に動くかを期待したり、
予測したりするのは極めて危険である。

相場全体、もしくは銘柄自身が動き始め、
横ばいからどちらの方向に抜け出すか、
じっと待つ必要がある。

現実の動きを確認するのが第一であり、
先行きを予測しようとするのは間違いである。

・株価を動かす要因が何か、
多大の時間をかけて
答えを見つけようとするのは愚かである。

・相場は、上がるか下がるか、横ばいに推移するか、
いずれかである。

上昇局面、下落局面、
いずれでも利益を上げることが可能である。

自分の好みや主観を持ち込みさえしなければ、
どちらに向かうかは大した問題ではない。

相場が横ばいになり、
方向の見定めに迷ったら、休暇を取ること。

・取引している銘柄が
予想とは逆の方向に進み始めたら、
すぐに売り払うこと。

これは完全な判断ミスであり、
損失を即座にくい止めるべきである。

・種々の急激な下落に直面したら、
警戒する必要がある。

急落直後に反騰しなければ、
さらに値下がりする可能性が極めて高い。

なぜそうなるかの理由は
後に明らかとなる場合が多い。

・株価の急激な下落に直面したら、
警戒する必要がある。

急落直後に反騰しなければ、
さらに値下がりする可能性が極めて高い。

・相場は将来の状況をにらみながら変動している。

その時点での状況は
すでに株価に織り込まれているのが普通である。

・「売り」か「買い」かの
タイミングとして重要なのは
基本的な動きが始まった時点、
すなわち「ピボタル・ポイント」である。

このトレンド変更ポイントをうまくとらえれば、
多大な利益が生まれる。

・「ピボタル・ポイント」は二つに分けられる。

第一は「リバーサル・ピボタル・ポイント(RPP)」で、
「基本的な相場の動き、
ベーシック・トレンドの変化が始まる
完全な心理的ポイント」である。

ただしこれが長期的トレンドの底に位置するか、
ピークに位置するかは問題ではない。

第二の「ピボタル・ポイント」は
「コンティニュエーション・ピボタル・ポイント
(CPP)」で、RPPを追認するポイントである。

いずれの「ピボタル・ポイント」もしばしば、
商いの大幅増とともに実現されるので
留意する必要がある。

この「ピボタル・ポイント」は、
リバモアのタイミング論理の根幹である。

・強気相場の終盤にあると、
恐ろしいほど値を上げる株があるので、
ギリギリまで保有し続けること。

波に乗った銘柄は、
株価収益が30倍、40倍、50倍、60倍でも
売ることができる。

こうした人気株も波に乗る以前は、
拍子抜けするほど安い価格だった
ということも珍しくない。

・さしたる理由もなく、
単に「人気株」というだけで
棒上げしていく銘柄があるので注意する。

・「高値更新」は
タイミング指標として極めて重要である。

高値が更新されるということは、
その株の限界的需要バランスが崩れ、
最小抵抗ラインが勢いよく
上昇していることを意味する場合が多い。

しかし多くの人々は、
高値を更新した時点で売却し、
安い銘柄を物色しはじめる。

・「同一業種の株価連動」も
タイミング指標としては重要である。

株価は単独では動かない。

・業種の中で、主力となる銘柄を選ぶこと。

・強気相場になると、
多くの銘柄が上昇傾向を示すが、
取引の対象を選ぶ場合には相場を
リードする銘柄を選ぶ。

また、そのような銘柄がつまずいたり、
高値を更新しなくなった場合、
トレンドが変わるシグナルと受け取った方がよい。

・値動きを追う場合、
それぞれの商い日の主要銘柄に限る必要がある。

また、各業種の主力株を対象とした取引で
利益が得られない場合、
その時期のマーケットから
利益は得られないと見た方がよい。

適正なアクションを取っている限り、
利益もまた確保される。

・株価が思惑と逆の方向に動き出したら
どこで清算するか、
明確なルールを決めておく。

そして、このルールに厳密に従うこと!

・最も可能性の高いコースに資金を集中させる。

最初は小口の取引から始め、
その結果を見て、本格的な勝負に出る。

いくら判断が正しいと思っても、
一気に資金を投入するのは間違いである。

・予想外の出来事に遭遇したら、
即座に反応すること。

予期せぬ幸運なら間髪を入れずその果実を
得るべきだし、
悪い出来事であれば、即座に撤退する。

決して躊躇してはならない。

・長期に及ぶ上昇トレンドの後、大商いが出現し、
相場が沸き返る事態となったら警戒すべし。

こうした状況は、
従来のトレンドが終息する間際にしばしば起こる。

この大商いは、建て玉が強者の手から弱者の手へ、
すなわちプロから素人の投資家に
移動していることを意味する。

一般投資家はしばしば、
この大商いを市場が活況な証拠と勘違いする。

流れが大きく変わるフシ目と見ないのである。

・一般投資家は、
インサイダーが保有株式を処分するのは
上昇局面だと信じがちだが、
これはしばしば錯覚でしかない。

インサイダーの大部分が
購買意欲の確かさを見て保有株式を売却した結果、
高値が更新され、
その株が市場にだぶつき始め、乱高下し、
ゆっくり下落局面に入り始めたに過ぎない。

このとき出来高はピークとなる。

しかししばしば、もはや高値は更新されず、
必要以上の株が供給され、
市場はだぶつくようになる。