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バリュー投資達人への道 [3] 【ゴータム・ベイト】



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◆新しい本を読むと、
以前に読んだ本について、
何かすごいことに気づくことがある。

知識はこうして複利のように増えていく。

新しい本を読むことで、
以前に読んだ本が大きな価値のあるものに
転換するということが起こるのだ。

そのため、「最高の本」など存在しない。

たいていは、何冊かの本が組み合わさって、
同期的に大きな非線形的な影響を生み出すのである。

関連がないように見える多くの本が、
実際には何らかの共通するテーマにつながっている。

このことに気づくと、
素晴らしいメリットがある。

自らを強制して最後まで読むのではなく、
関心が先導してくれるからだ。

もしその本に興味が持てなければ、
読むのをやめて節約した時間で
もっと興味のあるものを読めばいい。

複数の本を同時に読んで、
興味がない本をやめ、
新しい本を読み始めることは、
自己学習の反脆弱的な手法と言える。

◆良書を読まない人は、
本が読めない人と少しも変わらない。

◆常に古いものに敬意を表し、
読むものや学ぶものは「リンディ効果」
を応用して選んでほしい。

「リンディ効果」とは、壊れないもの
(例えば、テクノロジーやアイデア)
の現在の年齢と将来の寿命は
比例しているという概念で、
1日たつたびに寿命が長くなるということである。

つまり、時の試練に耐えて50年、100年、
500年たっても読まれている本には、
永遠の知恵が書かれている。

このため、この先もさらに50年、100年、
500年も読み継がれることが期待できる。

永遠の知恵は時代を超えていくのだ。

◆メディアで報道されていることは
情報ではなくノイズだが、
ほとんどの人はメディアが
私たちの注目を集めることに対して
利益を得ていることを理解していない。

ここでカギとなるのは、
知恵を追い求めるなかで、
一過性のもの(日々のニュース、SNSなどのトレンド)
ではなく、時の試練に耐えたもの
(例えば、歴史書や伝記)を
読まなければならないということである。

◆私たちが目にする投稿(ニュース、SNS等)は、
親近性バイアスの影響を受けている。

これらの情報の多くは24時間以内に書かれたものだ。

そして、私たちは自分が触れる情報について
立ち止まって考えることはめったにない。

これは重要なことなのか、
時の試練に耐えることなのか(たとえ1年でも)、
といったことである。

年を重ねていくごとに、
世の中には反応しなくてよいことが
たくさんあることが分かってくる。

このことは、
人生のほとんどについて言えることだし、
ニュース、SNSに関してはほぼすべてに当てはまる。

私たちは、今、関心があるたくさんの情報に
囲まれており、それを常に把握して
おかなければならないという
果てしないプレッシャーに圧倒されている。

情報にあふれた世界では、
情報が多いゆえに散漫になってしまうものである。

情報が多すぎれば、受けての注意は散漫になる。

そこで、注意が散漫になるほど情報源が多いときは
慎重にアクセスしなければならない。