◆投資家にとって、 不確実性の存在を認めるのは難しい。 それでも、 不確実性は金融市場の最も基本的な特性である。 確実性という想像の世界で生きていれば、 現実の金融の世界で致命的なミスを犯す可能性がある。 自分が不確実な世界に生きていて、 すべての答えなど得ることはできないことを 早く受け入れるほうが賢くなる道を 早く歩み始めることができる。 このことを理解することは、 極めて重要だ。 このことを受け入れると、 それが世界の見方を形成し、 自然な考え方になる。 ◆何かで成功すればするほど、 自分は正しいことをしていると確信するようになる。 自分が正しいことをしていると確信すればするほど、 自分を変えようとはしなくなる。 自分を変えようとしなくなればなるほど、 常に変化している世界ではつまづきやすくなる。 金持ちになる方法はいくらでもある。 しかし、金持ちで居続ける方法はひとつしかない。 何か? いつも偏執的へんしつてきなほど謙虚でいることだ。 ただ皮肉なことに、 謙虚さを失わせることの筆頭は 金持ちになることなのだ。 ◆単純に、みんな無邪気に何も分かっていない という想定から始めると、 起こっていることを自分の経験という 枠組みに押し込むのではなく、 複数の視点から探ることができる。 これは簡単なことではないし、 実際にやろうとすると心地良くない。 しかし、人がなぜそのような行動をするのかを 理解するためには、 そうするしかない。 ◆自信過剰にならないためには、 自分の経験など世界で起こっていることの ごくわずかな一部でしかないということを、 常に頭に置いておかなければならない。 ◆自分よりも優れた人や 賢い人(年上でも年下でも)とたくさん知り合い、 交流すると、より多くを学び、 より速く自分を向上させることができる。 謙虚さは、知恵を得るための入り口なのである。